ページタイトル「清流だより」日本共産党吉岡弘子のホームページ
みんなが笑顔で暮らせる街に 日本共産党札幌市議会議員 吉岡弘子

エッセイ「お元気ですか」

セタエントでお茶会

雪の中、南郷通から200メートルくらい歩いたでしょうか、12号線の少し手前に、2階建ての小さな建物がありました。ここがアイヌの人たちみんなの居場所。

「セタエントでお茶会」の会場、文化交流館です。

「セタエント」はアイヌ名で、和名は「ナギナタコウジュ」といいます。

アイヌ民族が伝統的に飲用してきた植物で、茎や葉をお茶にしたりおかゆに入れたり、風邪や二日酔いに効くとのことです。

お話をするのは詩人で古布絵作家、俳優の宇梶剛士さんのお母様、宇梶静江さんです。

「昔はこんなこと(民族衣装を人の前で身につける)できなかった。アイヌ語使っちゃだめ。アイヌの文化語れないときに生まれ育った。自分は何をやってもダメと思って育った。私の古布絵を買ってくれた人に、どうして私の絵を買ったの? と聞いたら、アンタのエネルギーがほしいって。それを聴いて、嬉しい! 私、エネルギーあるんだって思ったの。63歳でアイヌ刺繍を学びなおしたときに出会い、これぞアイヌ叙事詩だと感動」

自然体で、大きくて、深くてそしてユーモアもあって、87歳という年齢を感じさせない方でした。

「アイヌは独り占めしない。分け合うの」……。

夏のオリンピックではこの精神を北海道から発信したいものです。

(2月11日記)

「清田区新聞」20年2月16日付より

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