みんなが笑顔で暮らせる街に 日本共産党札幌市議会議員 吉岡弘子

〔ニュースと活動報告〕

胆振東部地震から1年

胆振東部地震から1年

昨年の9.6北海道胆振東部地震で大きな被害を受けた札幌市清田区の復興へ向けた課題などについて、ほっかい新報社発行の「ほっかい新報」(週刊・月3回)2019年9月1日号にレポートを書きました。

※追記 文中で紹介している、り災証明書の交付申請受付件数は、8月末で総数1万9971件、そのうち8月に入ってからのものは、約半数の1万413件にのぼることがわかりました(9月6日追記)。

明日に向かってがんばるべえ

吉岡弘子札幌市議(清田区選出)

警備員が立っているあたりに陥没したマンホールがあった
警備員が立っているあたりに陥没したマンホールがあった

北海道を襲い、「震度7」を記録しブラックアウトを引き起こした胆振東部地震から1年を迎えます。震源から数十キロ離れた札幌市でもかつてない被害を受け、とひわけ清田区では里塚、美しが丘、清田地域で深刻な被害を受けました。

震災直後に被害の大きい地域を約600軒訪問し、被災者の声を清田区、札幌市、政府に届け、党市議団との連携で「がれき撤去費用の償還払い制度」の創設などを実現し、被災者の皆さんの一日も早い復旧を願い活動してきました。

地盤改良に自費1000万以上

液状化によって道路が最大3㍍陥没した里塚中央地域では、公費で道路と宅地の一体的な地盤改良が始まる一方で、家屋の解体撤去は遅々として進まず、宅地の地盤改良を公費で行うのは地下3㍍より下の部分だけで、地表から地下3㍍までは自力でしなければならず1000万から2000万円かかり、それに新築費用や改築費用がさらにのしかかります。

まだまだ先の見えない中で、国民健康保険の窓口負担の免除・軽減が8月いっぱいで打ち切られるなど、被災者は何重にも苦しんでいます。

り災証明、8月だけでも2777件の申請

現在市営住宅や、民間アパートなどのみなし仮設住宅に入居している世帯は全市で125世帯。札幌市の「り災証明に係る調査・処理件数」によると、受付件数1万2335(6784)、全壊106(105)大規模半壊139(135)半壊663(637)一部損壊10148(5703)。6月4日以降5551件の受付で、8月は1日から20日だけで2777件もあります。

そのうち、「半壊」が26件、「一部損壊」でみると、4445件も増えています。最近になってり災証明の申請をしたという方がとても多いのです。札幌市はり災証明の受付を8月中で打ち切ると言っていますが、これは延長すべきではないでしょうか。

札幌市液状化認めず

6月議会で私が代表質問したなかで、里塚霊園に隣接した美しが丘の宅地の地盤改良を、公費による霊園と宅地の一体改良を求めましたが、札幌市は「液状化」を認めませんでした。

このたび北海道新聞(8月20日付)で、一体的な改良どころか、里塚霊園(緑地)には「おさえ盛り土」を検討していると報道されましたが、「専門家がどんな理由で「液状化」でないと言っているのか」「おさえ盛り土で安全か?」「納得できない」と住民は憤っています。

一人ひとりに寄り添った支援を

そんな状況の中で、一通の封書が届きました。里塚中央地域で「明日に向かって がんばるべえ さとづか」早期復旧を願う集いの案内でした。

り災証明の申請をした1万2335件は一件一件、一人ひとり事情が違います。一人ひとりに寄り添った支援がされるよう、しっかりと声をあげ続けたいと思います。

「ほっかい新報」2019年9月1日付より

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