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ずっと住み続けたい清田区に全力疾走! 日本共産党清田区市政相談室長・吉岡ひろ子です

エッセイ「お元気ですか」

無届けホーム

東京都北区が記者会見をして、医療法人「岩江クリニック」にたいして、「高齢者への虐待」を認定した上で、改善するよう指導した事を明らかにしました。

いわゆる「無届け介護ハウス」の問題です。

寝返りを打てないように、ベッド上で固定、ミトンで手を包みベッド柵にくくり付ける、寝たきりではないのに部屋のドアに外から鍵をかける、など…の実態。

施設の元労働者は「気にかけながらも、人手が少ないのが大きな原因だと思う。家族も実態を分かっても、それを施設に言うことができない。出てくれ…と言われることが恐怖で」と話していました。

そして最後に言ったのは「自分に関係ないからと思わず、この事をみんなが考えてほしい」と――。

背景には、全国52万人の特別養護老人ホーム待機者、という実態が横たわっています。

グループホームなどは20数万円かかると言われていますが、東京の「無届けホーム」でも10万円から15万円だとか。

経済的に弱い状況の高齢者ほど、その被害を被ります。

ともすれば、当事者でなければ、真剣に考えることをさけようとしますが、誰もが迎える「老後」を、そして私たちの住む社会を、みんなが真剣に考えなければならない時ではないでしょうか――。

(02月18日記)

「清田区新聞」15年02月22日付より