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「北海道新聞」連載の「私のなかの歴史」の奥平康弘編20回分を、里美(里塚・美しが丘)九条の会のNさんが点字訳したことが縁で7月6日、講演会が開かれました。
奥平康弘さんといえば「憲法9条を守ろう」の世論を多数派にせしめた原動力でもある「九条の会」呼びかけ人のおひとり。しかもただ一人の憲法研究の専門家、といえば少なくてもわたしにとってはまぎれもなく雲の上の人。
この講演会を開いて一番よかったこと、それは、奥平さんの人間性のみずみずしさにふれ、そのことによって難しげな奥平さんの本を読む意欲をもてたことかもしれません。
確かにこの数十年、憲法9条はもう一歩も引けないところまで追いつめられました。けれど、そのなかで世論は着実にその大切さに気付いてきています。
その一つの証が5月連休に開かれた「9条世界会議」の成功でした。
「わたしは九条の会の呼びかけ人ですから、それにかかわるどんな小さな記事も見のがさないようにしています」「こうしてみなさんと話すことがわたしにとっても有益なことなのです」と話す奥平さんに、雲の上の仙人がその衣を脱ぎ、目の前に座っている姿と重なりました。
新しい出会いで、また大きなエネルギーをもらうことができました。
(7月9日記)
「清田区新聞」08年07月13日付より