清田区後援会の発会以来、十数年会長を務めた村岡忠義さんが8月13日、午前10時22分にご逝去されました。

外出がままならなくなってからも、演説会や街頭宣伝には欠かせない存在として、弁舌を披露し、私たちを励ましてくれました。

今、私の手元に村岡さんの半生記「悪木の蔭に憩わず――良き先輩と仲間に支えられて――忠義奮戦記」があります。

表紙には、ジェームスディーン（ハリウッドの映画スター）ばりの21歳の自画像が時を超えて語りかけています。

みんなからタッコちゃんと呼ばれ、同級生３ワルの小学生時代、イカを干すバイトで初めての現金収入でかりんとうを買った感動が忘れられない鹿部中学校時代。

経済的な事情で進学は叶わなかったが、恩師の「高校、大学だけが勉強の場ではない、その気になれば、いつでもどこでも勉強はできる、手に技術を持つことも大切だ」で一念発起した18歳の秋。

どのページも、飾らない村岡さんの声が聞こえてくるような文章で埋め尽くされていました。

村岡さんは函館、私は木古内で同じ道南出身のよしみもあり、会えば「ヘロ子、元気かあ」と優しい心遣いを忘れなかった村岡さん。

おかあさんの「弱い者いじめはするな」を生涯の範として貫いた村岡さんの志を受け止め、私もがんばろうと思います。

（8月24日記）

「清田区新聞」11年08月28日付より