♪北風吹き抜く寒い朝も心一つで暖かくなる――♪

吉永小百合さんの「寒い朝」のワンフレーズですが、先週の朝、約１時間のバス停前行動で、突然、このうたが脳裏に浮かびました。

寒かったんです。そして心の中でつぶやきました。

「そうはいかないぞ。寒いものは寒いんだ」

――マイナス８度の朝でした。

キャスター付きの買い物かごを引いた高齢の女性に挨拶をすると、「最近の共産党はちょっとねえ。中国のこともあるし――」とちょっと口ごもって批判的。

ところが、話が国内問題になったとたん女性の口調は勢い付き、「民主党も菅さんもひどい。安いスーパーにわざわざ遠くまで歩いて買い物に行く私たちのことを何にも考えていない」と怒りもあらわに訴えました。

車が通るたびに、手を振りながらおおきな声で「おはようございます！」とよびかけます。２人の方が車の中からてを振ってくれました。心の中で「やったー！」とさけびます。

いつもならこうして声を出しているうちに暖まるのですがそれどころか、寒さで口の動きが鈍くなりました。

こうなると同情してくれる方も現われ、世の中すてたもんじゃないなと嬉しくなってきます。防寒グッズも取りそろえ備えも万全です。朝の苦手な私が続けられるのは、支えてくれる皆さんの力以外のなにものでもありません。

寒い朝バス停おばちゃん今日も行く

――川柳でした。

みなさん、良いお年をお迎え下さい。

（12月20日記）

「清田区新聞」10年12月26日付より