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日本共産党
清田区市政相談室
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吉岡ひろ子のエッセイ「お元気ですか」

生き抜くために

1年前に誰が想像できたでしょう。これだけのたくさんの労働者が。仕事と住居を奪われ、路頭に放り出されることを――。

この間、解雇・雇い止めされた労働者は8万5千人。大晦日31日から「開村」した「年越し派遣村」には、500人もの労働者が「希望」を求めて、生き抜くために集まってきました。

「村民」集会を報じた「しんぶん赤旗」1月5日付1面のカラー写真、炊き出し昼食に並ぶ行列の後ろ姿を撮った15面のモノクロ写真。これは紛れもなく日本の現実の姿、日本の富を支えた労働者の背中なのです。愛知のトヨタ工場で、川崎の三菱ふそうで、全国の工場で、ついこの間まで汗まみれで働いていたのです。

その人たちを直撃したすさまじい「派遣切り」。あまりの事態に、派遣労働を許してきた民主党の幹事長すら、始まったばかりの国会で、「どうするんですか」と政府に迫らざるをえません。

「仕事の意欲満々、とにかく働きたい」「うつ病です。助けてください」「子どもを妻の実家に預けている。家族一緒に暮らしたい」。炊き出しの行列に並ぶ後ろ姿は、口にできぬつらさを訴えています。

1年前は誰も想像できなかったでしょう。経団連会長の口から「製造業での派遣労働を見直さなければならない」という台詞が出ることを――。

「ちゃんとやらないと、志位さんが来るよ」。大企業の役員のこんな会話が聞こえてきそうです。

(1月7日記)

「清田区新聞」09年01月11日付より