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エッセイ「お元気ですか」

「働き方改革」

「息子の体が心配で心配で…」と70代女性から電話がありました。

息子さんは、昼食もとれないまま、昨夜11時に帰宅。月に2〜3日の休みも、午前は仕事に行ったりという状態。会社は有給休暇を取るよう言いますが、とてもとれる状態ではありません。

厚労省が発表した「過労死白書」によると、2016年度に認定された過労死、過労自殺は191件。過去5年間の過労自殺は368件。

電通の高橋まつりさん(当時24歳)の過労自殺は全国に衝撃を与え、私たちの胸に深く刻み付けられています。

国会で審議中の「働き方改革――高度プロフェッショナル制度」を私たちは「残業代ゼロ法」とよびますが、この法律で「働き方」はどう変わるのでしょうか。

年104日、4週間で4日以上の休日を入れれば、「目標を達成する」まで、毎日24時間働かせることも可能で残業代はゼロ。政府は年収1075万円以上の一部の労働者が対象――とごまかしますが、いったん導入されたら対象年収は、いくらでもさげられてしまいます。

「高プロ」は「成果主義」で労働者をしばり苦しめ、今でも過酷な「働き方」を、さらに過酷にします。

8時間働けば普通に暮らせる社会を私たちは求めます。

(6月6日記)

「清田区新聞」18年6月10日付より


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