「健康で文化的な最低限度の生活」…と言えば、「生存権」と言われる憲法25条ですが、実は昨日スタートした、連続テレビドラマのタイトルです。
主人公は吉岡里帆が演じる区役所保護課に配属された22才の新人ケースワーカー。
「安定」を求めて公務員になったものの、いきなり110軒の担当を任され右往左往しながらも、受給者の過酷な人生や出来事に向き合う姿勢に好感が持てます。
認知症のため、排泄物の臭う女性宅を訪問した後、先輩に「どうしてそんなに優しく接することができるのか」と尋ねます。先輩は「もし自分の母親だと思ったら優しくするんじゃないですか」と応えます。
主人公が受給者とともにどう成長していくのかを観たい気持ちにさせられました。
2007年、北九州市で「おにぎり食いてぇ」という言葉を残して、生活保護の申請を2度拒否された56才の男性が餓死しました。
当時の北九州市は生活保護の申請に来た人のうち、受給できるのは僅か15%。
「ヤミの北九州市方式」と呼ばれ、国の引き締め政策のモデルケースでした。
ドラマの先輩は言います「生活保護は、健康で文化的な最低限度の生活を送るための、最後の砦」だと。
(7月18日記)