アスベスト(石綿)は人の髪の毛よりずっと細く、極めて細い繊維です。
吸い込むと肺に沈着し、肺がん、悪性中皮腫などの病気を引き起こします。
20世紀になり大量に実用化がすすみ、安価で耐熱性、断熱性に優れ「奇跡の鉱物」と言われる一方で、「悪魔の鉱物(繊維)」「静かな時限爆弾」の異名がつきました。
肺がんの原因の可能性がある事は1938年にドイツの新聞が公表。アメリカでは1970年代に訴訟が多発。
日本では1975年、吹きつけアスベストの使用が禁止。2005年には製造労働者とその家族など多くの人達が死亡していたことや、周辺住民にも被害が及んでいたことが発覚。2006年2月、「石綿による健康被害の救済に関する法律」が成立(日本共産党、民主党、社民党は被害者の救済が不十分と反対)。
小中学校などで、アスベストを含む煙突用断熱材がはがれ落ちていた問題で、日本共産党市議団が札幌市に緊急の申し入れを行いました。
「国から2回に渡って調査要請があったにもかかわらず、なぜ調査しなかったのか」の問いに、町田副市長は「アスベストに対するきちんとした問題意識がなかった」と答えました――。
こんな答えは許されません。
(11月16日記)