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先日相談に訪れたMさんは、お財布の中に、吉岡ひろ子事務所の生活相談のビラを折りたたんで入れていました。
Mさんのお宅に生活相談のビラが投函されたのは、一年前ですが、いつか必要な時が来たら相談に行こうと思ってお財布にいれて持ち歩いていたそうです。
夕張で生まれ育ったMさんが子どものころの記憶が共産党への信頼につながっていたのです。
文化芸術に親しむことには、誰もが縁のない生活をしていた戦後まもないころ、近所の共産党のおじいさんが演じる紙芝居に小さな胸を踊らせて見入ったそうです。
紙芝居のおじいさんが警察に連れて行かれたことを大人に聞いた4〜5歳のMさんが、「どうしてあの優しいおじいさんが――」と紙芝居を見れなくなった寂しさと疑問が、子ども心に残っていたそうです。
占領軍によるレットパージの嵐が吹き荒れた時代のことだと思います。
60年以上隔てた今、「紙芝居のおじいさん」の思いがMさんを通じて私たちのもとに、届けられたことに深い感動を覚えます。
10月8日、秋晴れの元に開かれた第四回元気まつりに、元気な子どもの姿があちらこちらにありました。
Mさんのように、子どもの心にも残り、信頼される活動を――今問われています。
(10月10日記)(隔週掲載・更新)
「清田区新聞」12年10月14日付より