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吉岡ひろ子のエッセイ「お元気ですか」

平和願う『ふりそでの少女』

年に一度の新婦人『うたごえ喫茶』が今年も充実した内容で開かれました。

初めて参加したFさんは親類に被爆死された方もいて、うたごえサークル『コモド』の『ふりそでの少女』を聞き、涙が出てしょうがなかったそうです。

長崎で被爆し、美しい着物を着せてもらって荼毘(だび)にふされた10才の二人の少女をモデルにしたうたですが、長崎原爆資料館の屋上庭園には着物を着たおかっぱ少女が手を大きく広げて空を飛ぶような像が建てられています。

二人の少女のひとりのお母さんが、福留志なさんです。

志なさんは京都市綾部出身で、戦時中は中国上海で生活し、長女の美奈子ちゃんを長崎の知人に預けていました。

原爆に我が子をうばわれた母の思いを、折り鶴にこめて、ヒロシマに修学旅行にいく地元の綾部中学生に毎年託し続けていました。

戦後50年の春、「長崎に平和を祈るお地蔵さんをたてたい」と綾部中学校生徒会に手紙を書きました。

おばあちゃんの願いを叶えたいと、中高生、父母、先生、全国の方々の支援でこの像がつくられました。

志なさんは2009年11月29日、107才で亡くなりました。

第二次世界大戦で亡くなった310万人の日本人、侵略した日本軍が奪った2000万人のアジアの人々、一人ひとりを知ることが過去の過ちを身近に引き寄せてくれます。

(8月25日記)

「清田区新聞」10年08月29日付より