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日本共産党
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吉岡ひろ子のエッセイ「お元気ですか」

菅内閣に希望は見えない

わずか8ヵ月間で鳩山首相が辞任に追い込まれ、菅内閣が発足しました。

菅さんは、「しばらくの間(小沢さんには)おとなしくしてもらう」などと言ったり、クリーンなイメージを打ち出そうとしていますが、鳩山内閣の副総理としての反省は、具体的にありません。

市田書記局長がうまいことを言いました。「(小沢さんと鳩山さんを)カーテンの陰に隠しただけだ」と――。

普天間基地の問題でも、「政治とカネ」の問題でも、どう打開するのかが見えて来ません。

「市民運動の出身」「ごく普通の家庭に育った」などと鳩山さんを意識してか、ことさらに庶民派を強調しています。

ゆうべ、前進座の「法然と親鸞」を観劇する機会に恵まれました。

親鸞は、「万民平等」の教えと「非暴力」に徹し、生涯独自の寺院は持たず、各地に設けたつつましい念仏道場で浄土真宗の教えを広めました。

「戦後六〇数年、今ほど人間の心が荒んだ時はなかったとおもいます。法然と親鸞がまわりのひとりひとりをどんなに大切になされたかを皆さまに伝えたい――。劇のテーマは希望です」とは、作者からのメッセージです。

鳩山政権を辞任に追い込んだ国民にとって、菅政権が「希望」ある政権かどうかは、この8ヵ月をまじめに「反省」するかどうか、ではないでしょうか。

(6月9日記)

「清田区新聞」10年06月13日付より