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吉岡ひろ子のエッセイ「お元気ですか」

アイヌもんよう美術館にて

青年が奏でるトンコリの調べは私たちをかつての北海道の大地へと誘い(いざない)ました。11月8日、平岡九条の会のメンバーとともに白石区にある「アイヌもんよう美術館」を訪れたときのことです。

広い壁いっぱいの大地からおしゃれな小物まで多彩な作品を堪能した後、アイヌの人々の食事をいただきました。シャケ、イクラ、ジャガイモ、コンブ、木の実など自然の恵みいっぱいの料理、これはお祭りなど特別のときのごちそうだったそうです。

15世紀以降、私たちシャモの祖先は、アイヌの人々を支配し、抑圧してきた歴史があり、いまだに「差別」は続いています。アイヌの人を「旧土人」と蔑称する「旧土人保護法」は1899年に作られ10年前まで存在していたとのことです。

今北海道には約3万人のアイヌがいるそうですが、この地の先住民のことをあまりにも私たちは無知ではないでしょうか。今回の訪問で私自身も強く感じさせられました。

北大構内に昔彼らが住んでいた事も、たて穴住居の遺跡が、迫害されるようにひっそりと存在していることも知りませんでした。

トンコリ奏者のアイヌの青年は「音楽によって、世界中で戦うために持っている銃を花に変えるのが夢」だと語りました。

冬を越せるだけの実りを大地に願い、一日暮らせるだけの漁をする。かつて人々は大自然の一部だった。自然とともに生きる先達からのメッセージを謙虚に受け止め、学ばなければなりません。

「清田区新聞」07年11月25日付より